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2024.03.31
「4歳児のちから」(幼児クラス)
ハートの森保育園の幼児クラスは、異年齢で過ごしています。
8月ごろには5歳児が、「おとまりほいく」に向けての活動や話し合いが始まり、
年齢ごとで過ごす時間が増えていました。
そんな中で、4歳児が折り紙を折ることが上達し、様々な折り方で紙飛行機を見せ合う姿がありました。
「どれくらい飛ぶかな?」
と話す様子から、廊下で飛ばしてみることに。
飛ばした距離の箇所にビニールテープを張り、どれぐらい飛んだか目に見えるようにすると、
はじめは"誰が一番遠くまで飛ぶか"を気にしている様子でしたが、
次第に、よく飛ぶものとあまり飛ばないものの"違い"が何かに疑問を感じ始めていました。
そんな中、
「会議をしよう!!」
「賛成!」
と、おとまりほいくに向けて、5歳児が"クローバー会議"を開いていたことへのあこがれもあったのか、早速会議が始まりました。
「重いと飛ばないんじゃない?」
「じゃあ軽いと飛ぶのかな?」
「〇〇ちゃんのは小さかったけど飛ばなかったね」
「飛ばし方?」
「腕をしゅっとする?」
「あと、まっすぐ飛ばす」
ある友だちは、先の曲がった紙飛行機と曲がっていない紙飛行機の2種類の紙飛行機を作って試し、
「飛行機の先が曲がっていると飛ぶんじゃない?」
と発信してくれました。
「そうかもしれない!」
と思ったお友だちは早速、作って試してみたり、
「次はどうしよう」
「やってみよう」
と、次々と挑戦をしていました。
そんな中、保育士(保と表記)とのこんなやり取りが。
子「本物の飛行機みたいに飛ぶものを作りたいな」
保「本物の飛行機ってどんな風にできているのかな?」
子「翼があって、エンジンがある。あとタイヤが付いてるの」
保「タイヤはなんのためについているの?」
子「タイヤで長い道を走ってから、飛ぶんだよ」
子「ねぇ、みんなで大きな飛行機作ってみようよ!」
早速、模造紙で大きな紙飛行機を作り始めます。
「この飛行機にはタイヤがないから、僕たちが走ってタイヤになるのはどう?」
「いいね!」
しかし、紙の張りがなくなり、翼が開かなくなってしまいました。
「もっと固い紙でやろう」
「風が必要なんじゃない?」
「飛行機ってプロペラがあるよね?」
「うちわでパタパタしたら飛ぶんじゃない?」
早速、"風の力"を使って飛行機を飛ばしてみることにします。
家からうちわを持参してくれた子が、紙飛行機を空中に放った後に扇いでみますが、
「飛ばしてからだと、うちわが間に合わないね」
「じゃあ飛ばす人と、扇ぐ人で分かれてみようか」
「風が弱いのかな?」
「扇風機があったらいいな…」
「先生、扇風機ある?」
と、扇風機で試してみるものの、イメージ通りにはあまり飛ばず。
「ダメだったか・・」
と残念がる姿もありましたが、
「次はどうしようか?」
「研究しようよ!!」
と、子どもたちの中から"研究"と言う言葉が出てきたことにも驚きましたが、遊びが深まっているっていることも感じました。
そんなある日のこと。
4歳児であつまって秋に行く遠足先で何をしたいかの話をすることになりました。
そんな中で、
「紙飛行機を持っていくのはどう?みんなの紙飛行機を繋げて長い飛行機を作ってみたい」
という一人の男の子の提案に、周りのお友だちも賛同してくれました。
一人ひとり、紙飛行機を折り、一機ずつ繋げていき
15機繋げた飛行機を、遠足で飛ばしてみました。
思ったようには飛びませんでしたが、子どもたちの満足そうな表情はとても輝いていました。
<考察>
今回の紙飛行機の活動を“かみひこうきけんきゅう”という名前を付けておこなったことでうまく飛ばなくても失敗ではなく、“こうしたら飛ばないことがわかった”という結果に繋げたことで新たなアイデアが生まれてきたのではないかと感じます。
活動をする中で“こうなってほしい”と大人の思いが強く出てしまいがちでしたが、子どもたちに任せてみることで“こんなことしてみたら?”“こんなのはどうかな?”と子どもたちの自由な発想が見られました。4歳児の自由な発想に“難しいからできないよ”ではなく、保育者も共感し、面白いと感じることで失敗を恐れない力が持てるようになっていってほしいと思います。
異年齢の関わりを大切にしたグループ活動の良さを感じながらも、子どもたちは何が楽しくてその遊びをしているのか、何が面白くてその遊びに夢中になっているのかと子どもたちの感じる興味に保育者としてのねらいを持ちながら発展できるような関わりをしていきたいと思います。
8月ごろには5歳児が、「おとまりほいく」に向けての活動や話し合いが始まり、
年齢ごとで過ごす時間が増えていました。
そんな中で、4歳児が折り紙を折ることが上達し、様々な折り方で紙飛行機を見せ合う姿がありました。
「どれくらい飛ぶかな?」
と話す様子から、廊下で飛ばしてみることに。
飛ばした距離の箇所にビニールテープを張り、どれぐらい飛んだか目に見えるようにすると、
はじめは"誰が一番遠くまで飛ぶか"を気にしている様子でしたが、
次第に、よく飛ぶものとあまり飛ばないものの"違い"が何かに疑問を感じ始めていました。
そんな中、
「会議をしよう!!」
「賛成!」
と、おとまりほいくに向けて、5歳児が"クローバー会議"を開いていたことへのあこがれもあったのか、早速会議が始まりました。
「重いと飛ばないんじゃない?」
「じゃあ軽いと飛ぶのかな?」
「〇〇ちゃんのは小さかったけど飛ばなかったね」
「飛ばし方?」
「腕をしゅっとする?」
「あと、まっすぐ飛ばす」
ある友だちは、先の曲がった紙飛行機と曲がっていない紙飛行機の2種類の紙飛行機を作って試し、
「飛行機の先が曲がっていると飛ぶんじゃない?」
と発信してくれました。
「そうかもしれない!」
と思ったお友だちは早速、作って試してみたり、
「次はどうしよう」
「やってみよう」
と、次々と挑戦をしていました。
そんな中、保育士(保と表記)とのこんなやり取りが。
子「本物の飛行機みたいに飛ぶものを作りたいな」
保「本物の飛行機ってどんな風にできているのかな?」
子「翼があって、エンジンがある。あとタイヤが付いてるの」
保「タイヤはなんのためについているの?」
子「タイヤで長い道を走ってから、飛ぶんだよ」
子「ねぇ、みんなで大きな飛行機作ってみようよ!」
早速、模造紙で大きな紙飛行機を作り始めます。
「この飛行機にはタイヤがないから、僕たちが走ってタイヤになるのはどう?」
「いいね!」
しかし、紙の張りがなくなり、翼が開かなくなってしまいました。
「もっと固い紙でやろう」
「風が必要なんじゃない?」
「飛行機ってプロペラがあるよね?」
「うちわでパタパタしたら飛ぶんじゃない?」
早速、"風の力"を使って飛行機を飛ばしてみることにします。
家からうちわを持参してくれた子が、紙飛行機を空中に放った後に扇いでみますが、
「飛ばしてからだと、うちわが間に合わないね」
「じゃあ飛ばす人と、扇ぐ人で分かれてみようか」
「風が弱いのかな?」
「扇風機があったらいいな…」
「先生、扇風機ある?」
と、扇風機で試してみるものの、イメージ通りにはあまり飛ばず。
「ダメだったか・・」
と残念がる姿もありましたが、
「次はどうしようか?」
「研究しようよ!!」
と、子どもたちの中から"研究"と言う言葉が出てきたことにも驚きましたが、遊びが深まっているっていることも感じました。
そんなある日のこと。
4歳児であつまって秋に行く遠足先で何をしたいかの話をすることになりました。
そんな中で、
「紙飛行機を持っていくのはどう?みんなの紙飛行機を繋げて長い飛行機を作ってみたい」
という一人の男の子の提案に、周りのお友だちも賛同してくれました。
一人ひとり、紙飛行機を折り、一機ずつ繋げていき
15機繋げた飛行機を、遠足で飛ばしてみました。
思ったようには飛びませんでしたが、子どもたちの満足そうな表情はとても輝いていました。
<考察>
今回の紙飛行機の活動を“かみひこうきけんきゅう”という名前を付けておこなったことでうまく飛ばなくても失敗ではなく、“こうしたら飛ばないことがわかった”という結果に繋げたことで新たなアイデアが生まれてきたのではないかと感じます。
活動をする中で“こうなってほしい”と大人の思いが強く出てしまいがちでしたが、子どもたちに任せてみることで“こんなことしてみたら?”“こんなのはどうかな?”と子どもたちの自由な発想が見られました。4歳児の自由な発想に“難しいからできないよ”ではなく、保育者も共感し、面白いと感じることで失敗を恐れない力が持てるようになっていってほしいと思います。
異年齢の関わりを大切にしたグループ活動の良さを感じながらも、子どもたちは何が楽しくてその遊びをしているのか、何が面白くてその遊びに夢中になっているのかと子どもたちの感じる興味に保育者としてのねらいを持ちながら発展できるような関わりをしていきたいと思います。