にじパン屋さん(3・4・5歳児クラス/にじグループ)

ある日、お集まりで読んだ絵本『からすのパンやさん』。
その一冊がきっかけとなり、にじグループでは“パンづくり”の物語が始まりました。

「パン屋さんやりたい!」
「この形、かわいいね」
最初はおままごとや粘土でのパンづくり。
絵本の中に出てくるパンを思い浮かべながら、子どもたちは思い思いの形を作り、パン屋さんになりきって遊んでいました。




やがて、
「もっと本物みたいなパンにしたい」
「パンって何でできてるんだろう?」
という声が上がります。

そこで小麦粉を使ってみることに。
匂い、見た目、触った感触…
「パンのにおいがする!」
「でもまだパンじゃないね」
と、子どもたちは五感を使って感じ、考え始めました。
絵本の世界を、遊びの中でそのまま再現して楽しむ姿が見られました。

「もっと本物みたいにしたい」

遊びを重ねる中で、
「もっとパンみたいなのを作りたい」
という声が聞こえてきました。






「パンって何でできているんだろう?」
という疑問も生まれ、パンへの興味がさらに深まっていきました。
試してみたい気持ちが、次の挑戦へ

「焼いたらパンになるんじゃない?」
そんなひと言から、焼くことへの挑戦が始まります。

トースターで焼いてみると、
見た目や匂いはパンらしくなったものの、触ると固く、
「思ってたパンとちがう…」
という結果に。





しかし子どもたちはがっかりするだけではありませんでした。
「焼きすぎたのかな?」
「フライパンでやってみたら?」
と、次に試したいことが次々に出てきました。
フライパン、茹でる方法などを試す中で、
「前よりやわらかい」
「でもパンじゃないね」
と、比べながら考える姿が見られました。




試行錯誤を重ねるうちに、子どもたちの中で
「食べられるパンを作りたい」
という思いがはっきりしていきます。

「にじパン屋さんを開きたい」
「ほかのクラスにも食べてもらいたい」

という声が上がり、活動は遊びから“本物を作る”挑戦へと変わっていきました。
材料について調べる中で、
「今まで使ってた材料とちがう!」
と気づいた子どもたち。




そこで
「買いに行こう!」
と話し合い、自分たちで買い物にも出かけました。





みんなで作るパンへ
パン作り当日は、少人数のグループに分かれて活動しました。
「次は○○くんね」
「順番でやろう」
と声を掛け合いながら、協力して準備を進めていきます。
手を洗う、分量を量る、時間を気にする。





これまでの経験が、子どもたちの行動の中に自然と表れていました。
焼きあがったパンを見て喜ぶ姿、
うまくいかなかった部分を見て
「なんでだろう?」
と考える姿。
完成したあとも、活動は終わりではなく、
「発酵ってなに?」
「次はメロンパンも作りたい」
と、新しい興味へとつながっていきました。


つながっていく子どもたちの学び
このパンづくりは、
絵本 → 遊び → 疑問 → 試す → 失敗 → 考える → 調べる → 挑戦する
という、子どもたち自身の思いによってつながっていった活動でした。
一人ひとりの
「やってみたい」
のタイミングを大切にしながら、
その時その時の興味を次につなげていくことで、
活動は少しずつ深まり、広がっていきました。

これからも、子どもたちの小さなつぶやきや「好き」を大切にしながら、
学びがつながっていく保育を行っていきたいと思います。